生後間もないパピー期は、歩くこと、遊ぶこと、眠ることどんな仕草もかわいらしさ満点ですね。その反面、子犬の親になったご家族にとって、小さいパピー期の子犬育てには何かと心配や悩みが出てきてしまうものです。
そこで、すくすくと元気な子犬が育つように、ご家族が知っておくべき”発育のこと”、”食事のこと”、”メンタルのこと”を全3回の記事でご説明させていただきます。しっかりとした知識をつけることで、自信を持って子犬育てを楽しめると思います。まず第1回目は発育について解説します。
生後2か月前後のパピーは行動範囲が急拡大
パピー達は生後40日前後を目途に徐々に離乳が進みます。この時期、次第に足腰、骨格がしっかりと安定し始め、思うように移動をしたり、兄弟とじゃれ合ったり、低い段差であれば乗り越えることもできるようになります。
家族が目を離したわずかな隙にパピーの姿が見えなくなってしまったり、家族が驚くような家具の隙間に入り込んでしまうのもこの時期ならではです。
パピーの行動範囲は毎日目を見張るスピードで広がるので、室内はパピーに危険な物、誤飲してしまう可能性があるものを片付けておきましょう。
またリビングのドアの開閉時に足元にいるパピーに気がつかずに、パピーにドアがぶつかってしまったというケースもこの時期大変多いので注意が必要です。
生後2か月前後のパピーは頭と体がまだまだ連動できていません
この時期のパピー達は次第に視界もハッキリとし始め、身体機能も発達し、自分の行動範囲が広がることに感激しています。
でもまだまだ足元のおぼつかない赤ちゃんですから、時には思うように早く動けない、行きたい場所にたどり着けない、移動が間に合わないと困ってしまうこともあります。
パピーが困り果てたような大きな声で鳴き叫ぶのはこのためです。鳴くことで家族に自分が困っている、思い通りにならない事を伝えているからです。
例えばもっと遊びたいと思っているのに睡魔に負けて眠ってしまったり、家族の元へ駆け寄りたいのに思うように早く動けなかったり、トイレの場所は分かっているのにトイレまでの移動が間に合わなかったということもあります。何かとイタズラや失敗が多いのもこの時期です。
トイレの失敗は体の機能が未発達だから起こります
皆さんの中には、何度教えてもパピーがトイレを覚えてくれないとお困りの方も多いのではないでしょうか?実はパピー達はトイレの場所はすでに覚えています。でも体の機能が追い付いていないだけのことです。
この時期のパピーは思うように早く移動することができません。その上尿意を我慢することもできず、内臓機能も発達途中です。トイレを自分自身で感じ取っても思うように素早くトイレまで移動ができず、結果的には失敗をしてしまいます。
この失敗は成長と共に自然と解消されてゆくので、いつまでもトイレを覚えてくれないという結果には至らないのでご安心ください。
トイレの失敗がつづく間は、パピーの行動範囲を狭めてトイレ近辺で遊ぶよう工夫をしてあげてください。パピーが尿意を感じたら、スムーズにトイレまでたどり着ける範囲が目安です。
十分な睡眠の確保を!気持ちと体力もアンバランスです
家族の存在を認識し、次第に体も自由に動くようになり、様々な物に関心を抱くこの時期のパピーは眠ることや食べることよりも遊びや家族との時間を優先したいと考えます。でもこの時期、パピーは一生のうちで一番急速に身体的な発育が進む大切な時期です。家族はパピーのためと考え、遊びの時間を調整し、十分な休息、安眠の時間と環境を整えてあげましょう。
パピーが求めるがままに数時間続けて遊ばせていたり、外出をしたりという行動が当日の夜や翌日にパピーに過度な疲労と体調不良をもたらす場合もあります。
生後2か月前後のパピーは30分前後の遊びの後はサークルやクレートに戻し十分な休息の時間を作ってあげましょう。
パピーの成長は想像以上に早く、気がつけば一日中思いきり遊びまわれる時期がやってきます。短時間の遊びや体力回復に気を回すのはこの時期だけと思い、家族もパピーの安眠を優先してあげてください。
まとめ
- パピーの行動範囲は急拡大するので、注意が必要です
- 頭とカラダが連動しきれていないので、ご家族は我慢強く!
- トイレの失敗は時間が解決!遊びエリアとトイレを近づけてみては?!
- 身体的な発育が進む大切な時期なので、十分な睡眠の時間を確保しましょう
参考記事: