【第2回】パピー期に考えるべき「食事」について

子犬を育てる上での基礎知識の全3回シリーズ。第2回は子犬の発育を支えてくれる食事についてです。家族に迎えたばかりのパピーの食事には疑問や不安がたくさん起こるものです。体の発育の源となる食事について、よくある疑問を解決してゆきましょう。パピーが元気に育つには、発育、食事、メンタルを理解しておくと安心です。

新しいフードへの切り替えはいつからOK?

ペットショップやブリーダーさん、保護犬団体などから子犬を家族に迎える時、パピー用フードはこれまで食べていた製品を引き続き与えるようにと指導があります。でもこのパピー用フードはいったいいつまで与え続けるべき?と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか?

出来ればもっと高品質なパピー用フードを与えたいと思ったり、先住犬がいるご家庭では同じブランドのパピー用フードを用意してあげたいとも思うでしょう。

パピー用フードを別ブランドに切り替えるタイミングは、子犬が新しい生活環境に慣れ食欲や便の状態が安定した頃が目安です。

生後間もない子犬にとって母犬や兄弟と離れ新しい環境で生活を始めることは、異世界に迷いこむかのような大きな変化です。当然食欲も減退します。このような場面で、これまで口にしたことのない風味や食感の食べ物を目の前に置かれてもなかなか口にできません。でも成長著しい子犬は常に空腹であることに違いはありませんから、目の前に食べなれたパピー用フードを置かれれば安心して食べることはできます。

ペットショップやブリーダーさんがなぜこれまでと同じパピー用フードを与え続けて欲しいと指導するのか、どのタイミングでなら切り替えることができるのかは子犬の心理を考えるとわかりやすいでしょう。

パピー用フードは生後何か月まで与えるべき?

一般的にパピー用フードは生後1年までを目途に与え続けます。これは子犬の身体的な発育が終わるまでという期間の目安です。パピー用フードには成犬用フードよりもたくさんの栄養が含まれていて、まだ体が小さく内臓機能も未発達な子犬が少量で効率よく必要量の栄養素を摂取できるよう工夫がされています。

もちろん離乳直後に食べていたパピー用フードを別ブランドのパピー用フードに切り替えることにも問題はありません。大切なことはどんなパピー用フードを選ぶかという点です。

子犬の発育に欠かせない良質な栄養素がバランスよく配合されているか、子犬に食べやすい粒のサイズかもちろん美味しいことも大切なポイントです。

📷:こやくん&Riaくん(@anemonemome1224)

ただ子犬達はとても気まぐれでなかなか食事に集中し続けることができません。食べ残しや少食、偏食に悩まされることも少なくないでしょう。でもこのような時に毎食異なるパピー用フードを用意したり、購入の都度新たなパピー用フードを選ぶ方法は好ましくありません。家族のこのような気遣いが子犬の偏食や少食を助長してしまうので注意しましょう。

子犬がパピー用フードを食べない理由は?

本来であれば子犬は驚くほどに食欲が旺盛で、食事の度に体重が右肩上がりに増加してゆきます。

しかし実際には食事の合間に遊び始めてしまったり、食べ残したり、中にはまるで食事に関心を示してくれないということもあるでしょう。

子犬がパピー用フードを食べない主な理由には下記です。

  • 体調不良
  • 遊びたい
  • 家族の関心をひきたい、家族に出かけて欲しくない
  • 眠い、睡眠不足
  • 食事に集中できない、周囲の状況が気になってしまう

生後3か月未満の子犬の食欲はとても不安定です。食べない理由は必ずしもパピー用フードに問題があるばかりではありません。

子犬が食事に集中できる環境を整えたり、十分な睡眠や知育玩具の利用、一時的にトッピングなども効果があります。今後のしつけや偏食を予防するためにも、食べない場合はパピー用フードを別ブランドに切り替えることなく食欲改善を目指す方法をオススメします。

まだ体の小さい子犬にとって長時間の空腹や絶食、摂取食事量の不足は低血糖など深刻な事態につながりかねません。子犬が毎食十分な食事量を摂取できているか、家族は都度気にかけてゆきましょう。

おやつは子犬にもあげていいの?

子犬におやつを与えてることはしつけの面でもコミュニケーションをスムーズにする意味でもとても効果的です。
でもオヤツはパピー用フードに比べ風味が強く食感もやわらかく食べやすい点が問題です。
パピーはオヤツばかりを欲しがり、パピー用フードを食べたくないと考えてしまうこともあります。
しつけのご褒美や家族とのコミュニケーションのために与えるオヤツは、いつも食べているパピー用フードから数粒をとりわけ与えましょう。
生後1年を過ぎると運動量も増え、次第に食欲も安定しはじめます。市販のオヤツはこの頃を過ぎてからスタートしましょう。

まとめ

  • 新しいフードへの切り替えは生活環境に慣れてからが安心です
  • パピー用フードは生後1年を迎えるまで与え続けましょう
  • オヤツはパピー用フードからの取り分けでOKです

パピー期は生活環境に大きな変化が起こり、元気に見えるようでもストレスを抱えがちです。元気な体と美味しい食事と併せてパピーの気持ちにも目を向けてゆきましょう。最終回の次回は、パピーのメンタルに注目してゆきましょう。


参考記事:

犬がドッグフードを食べないのは自然な行動!? 「犬の食べムラ」の原因と対策

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子犬への、レオ&レアフードの正しい給与方法について

記事執筆&監修:


ドッグトレーナー 大谷幸代さん
大学在学中にイギリスへの短期留学を経験し犬とのライフスタイルを学びペットビジネスの世界へ。20年以上にわたり生体販売、トリマー、トレーナー、店舗開発、成田空港内ペットホテル開業にと従事。現在は3匹の保護犬と1匹の保護猫をパートナーにペット用品の開発、コラム執筆、専門学校講師として活動中。

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