レオ＆レアのお客様のワンコに関するしつけやお悩みについて、専門家の先生にズバり解決してもらおうというコーナー「専門家に相談！ 犬のしつけ・お悩みＱ＆Ａ」。
今回は、トイプードルやマルチーズによく見られる「涙やけ」に関するご質問にお答えします！毎日お手入れをつづけているものの、なかなか改善されない涙やけの原因はお手入れの方法にあることも。まずは涙やけの原因を知ることと、毎日のお手入れ法を見直すことから始めてみましょう。
【ご相談内容】
- 愛犬：みるくちゃん（トイプードル／♀／10ヶ月）
- 内容：涙の分泌量が多く、こまめにティッシュでの拭きとりや専用スプレー、サプリメントを続けているものの、なかなか改善されないという涙やけのお悩みを抱えています。クリーム色の被毛は涙やけによる着色も目立ちやすい点にお困りです。
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原因は何？愛犬の涙やけタイプを知ることが改善への近道
トイプードルやマルチーズ、シュナウザーなど長毛の犬種は様々な理由で涙やけを起こします。
その原因で代表的なものは
- 涙管が細く詰まりやすい
- 涙の分泌量が多い
- 長く伸びた被毛が眼球に触れ、刺激をしている
- 埃の多い環境で生活をしている
- 脂肪分の多い食生活を送っている
- 加齢
- 眼病
などを挙げることができます。
みるくちゃんの場合、目元の被毛はスッキリとカットされていること、室内生活を送っていること、「拭いても拭いても、常にお顔が濡れてしまっている状態」とのことですから、涙の分泌量が多い体質と考えられます。
目元を拭き取ったティッシュが目ヤニで汚れているということが無ければ、脂肪分の過剰摂取や眼病も考えにくいでしょう。また嫌がらずにお手入れをさせてくれるとのことなので、、まずは毎日のお手入れ方法を見直すことから始めてみましょう。
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目元の拭きとりはマズルから目頭へが基本
実は涙やけのケアには多くの方が起こしがな失敗があります。それは「拭き取り方」です。
拭き取り方を間違えてしまうと、
- 目元の汚れを被毛に刷り込んでしまう
- 涙管を通じて排出しようとしていた老廃物をさらに涙管の奥へ押し戻してしまう
- 目元を過剰に刺激してしまう
このような悪循環に陥ることがあります。
分泌されている涙には、人間の目には見えなくともたくさんの老廃物が含まれています。
目元を拭き取る時は、次の3ステップを心掛けましょう。
- ティッシュやコットンをマズルに軽く押し当てます（この時、ティッシュなどの先端が眼球に触れないよう注意しましょう）
- 「マズルから目頭へ」軽く押し上げるように拭き取ります
- 目ヤニは「目頭からマズルへ」、軽く詰まみ取り除きます（乾燥や粘着きのある目ヤニは専用ローションで湿らせてから取り除きましょう）
目元をこの向きで拭き取ると、涙管のマッサージ効果が生まれ、老廃物の排出が促され、涙の過剰分泌が改善されるケースがあります。
また拭き取る時は、柔らかいティッシュやコットン、専用のローションなどを用いると安心です。決して水道水で湿らせてはいけません。水道水は蒸発までに時間がかかり、目元に湿り気が残ってしまうからです。涙でふやけた皮膚に湿気がこもり、雑菌繁殖がすすむとますます目元の状態が悪化するので注意しましょう。
トイプードルの中には生まれつき、涙が通る管が細く詰まりやすいタイプが少なくありません。涙やけの程度は個体差があり、必ずしも毎日のお手入れや食事で改善できるとは限りません。
ただ老廃物を含んだ涙が被毛を変色させる原因でもあるのでこまめなお手入れは効果的です。ぜひこれからも続けてあげましょう。
トイプードルは目元の印象で表情が変わるので、涙やけによってご家族もつい複雑なお気持ちを抱いてしまいがちです。
ただみるくちゃんへのお手入れの様子やお手入れを嫌がらない性格から、ご家族がみるくちゃんを心から大切にされていることがとても伝わります。決してご自身のお手入れが不十分と思わずにいてください。プロからみても十分なケアをされています。
これからは日々の拭き取りを続けつつ、カットスタイルの工夫なども取り入れ、涙やけを乗り越えてゆきましょう。
※個別の診断は必ず獣医師に直接してもらうことをおすすめします。
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