花粉やダニ、カビ、人間や動物のフケなど、犬は１つまたは複数の環境物質に対してアレルギーを起こすことがあります。アレルゲンの多くは通年で存在していますが、季節の変わり目は有病率(ある一時点において、疾病を有している犬の割合)が増加します。
この記事では、草木や雑草、樹木を主なアレルゲンとする、春先に多い季節性アレルギーの症状と、アレルゲンとの接触を防ぐために普段からできる対策を解説します。
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犬の春アレルギーの兆候
季節性アレルギーの症状は、ほとんどが皮膚に現れますが、原因となる環境アレルゲンは目や呼吸器系にも影響を与えます。「ほとんどの飼い主は、くしゃみを特定の異物に対して免疫が過剰に反応しおこる”アレルギ―反応”と考えますが、呼吸器系アレルギーの兆候とも判断できます。」と、オーブリー・ハルヴォルセン獣医看護師(アメリカ)は解説します。「同様に、蕁麻疹はミツバチなどに刺された時のアレルギー反応の、副次的な症状の典型です。」
皮膚に現れるアレルギー反応はかゆみを引きおこすため、愛犬にとってとても不快です。他にも、以下に挙げる兆候は春に現れることの多いアレルギー反応です。これらの症状が愛犬にみられたら、すぐに動物病院を受診しましょう。
- 過度に皮膚を引っ掻いたり、カーペットや家具にこすりつけたり、なめたりする
- 耳などの皮膚が赤く炎症を起こしている
- 涙目、赤目、かゆみ
- 発疹がある
- 蕁麻疹がある
- くしゃみ
- 以上の症状にプラスして、脱毛している箇所がある
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動物病院を受診する意味
愛犬に季節性アレルギーがあることが確実な場合も、兆候があれば獣医師に相談することが大切です。過去にアレルギー診断があった後に、違った症状がみられる場合は、アレルギーの進行によるものなのか、新しい別の疾患によるものなのかを正確に評価する必要があるためです。
また、愛犬がアレルギーと診断されたら、通常、獣医師は症状と重症度に基づいて治療計画をたててくれます。治療法はアレルゲンによって異なりますが、特定されたアレルゲンとの接触を避けることや、薬の処方、食事療法などがあります。愛犬の健康な毎日のためには、心配するよりも定期的な獣医師への相談で安心を得ることの方が大切です。
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屋内では観葉植物に注意！
春に発症する季節性アレルギーは通常、スギやヒノキ、カモガヤをはじめとするさまざまな屋外の花粉が原因とされていますが、屋内の観葉植物が原因となることもあります。この時期に花をつける植物を屋内においているようであれば、屋外に置くことを検討した方がいいかもしれません。愛犬へのアレルギー反応が心配な植物があれば、獣医師に相談してみましょう。
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なるべくアレルゲンとの接触を避けよう
暖かくなるこの季節は、沢山のことを愛犬と経験したいと考えますね。以下に挙げる行動は、愛犬の自由を失うことなく無理なくできるアレルゲンを避けるための方法です。外出や、外の新鮮な空気を全て避ける必要はもちろんありませんが、飼い主のちょっとした心がけが愛犬の快適な毎日につながることもあります。試してみましょう！
- 帰宅後は着替える、靴を拭く。
- 愛犬が屋内に入るときは、犬用ウェットシートなどで身体を拭く。
- 寝具、タオル、リネン類をいつもより頻繁に交換する。
- 窓やドアを開けっ放しにしない。
- 窓、窓辺、網戸、ドアを頻繁に掃除する。
- 定期的に家の大掃除をする。
- 屋外では、花粉が多い場所を避ける。
- 空気が乾燥し、風が強いときは無理に外出せず屋内で過ごす。
- 芝刈りや庭の手入れをした直後は、アレルゲンが空気中に舞いがちなため、愛犬を庭に出さない。
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空気清浄機などの有効活用
我が家のワンコは室内飼いで、外出をあまりしないからといって油断はできません。花粉などの季節性のある環境アレルゲンは、衣服やバッグに付着するだけでなく、窓の隙間や開けっ放しのドアから容易に屋内に入ってきます。定期的な清掃は有効ですが、頻繁すぎる掃除機がけはペットのストレスになりかねません。部屋のサイズに合った空気清浄機やろ過システムの購入なども検討しましょう。愛犬が音に敏感な場合は、騒音が小さめのものを探すとよいですね。
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まとめ
季節性アレルギーの特徴は、毎年症状が激しくなり再発する傾向があることです。人間と同じく、犬のアレルギー反応も重症度は様々ですが、年を追うごとに重症化し症状が悪化することもあるため、この記事で紹介した春アレルギーのチェックリストをぜひ有効活用してみてください。
<参考> Pet Spring Allergies Checklist: What to Look For 、(※1)Can Dogs Have Spring Allergies？