犬は寒さに強い?油断禁物な愛犬の寒さ対策

ライフ2021年1月13日by レオレアスタッフ

犬は被毛に覆われているから、比較的寒さに強いと思いがちです。

その考えは間違いではありませんが、これは犬の暮らしに様々な条件が揃った場合にだけ通用するので注意が必要です。よって、いま隣にいる愛犬が必ずしも寒さに強い訳ではありません。今回は、愛犬と寒さの関係や習慣化したい寒さ対策についてご説明します。

犬には寒さに強いタイプと弱いタイプがいます

犬が寒さに強いという説は古くから日本で言い伝えられています。どんな根拠があるのかわからないものの漠然とこの説を信じている方はとても多いでしょう。

でもこの説は数十年前の日本の話です。当時の日本で意味する犬とは二層構造の密集度の高い被毛と分厚い脂肪、引き締まった体を持つ日本犬や日本犬をルーツにもつ雑種を意味しています。

もちろん生活は屋外で番犬として過ごしていました。季節の移り変りも一日の気温の変化も体で感じとり、健康を維持する術を身に着けていた犬達です。

でも今、身近にいる犬達はどうでしょうか?

世界各国で生まれ出た様々な犬種が日本で家族として暮らしています。チワワはメキシコで生まれ、プードルはフランスです。マルチーズやパピヨンのように王宮内過ごすことを前提に誕生した犬達は綺麗な飾り毛はあるものの寒さをしのぐ密集度の高い被毛はもっていません。

犬との暮らし方が変わった今、犬は寒さに強いはずという誤った先入観はリセットが必要といえるでしょう。

📷:ぽん太くん(@hitomiseino)

寒い・・・これが愛犬からの寒さのサイン

寒い日でも元気いっぱいにドッグランで走りまわったり、勢いよく散歩に出かけたりする愛犬を見ていると、本当は寒さに強いと感じてしまうこともありますね。

でも愛犬の元気は散歩やお出かけにテンションが上がっているだけということもありえます。毎日過ごす室内や留守番中の部屋は想像以上に寒い場合もあります。寒い季節、エアコンの暖かい空気は天井付近に滞留してしまい、気がつけば愛犬が過ごす床や足元付近は冷たい空気に覆われています。

もし愛犬が以下のような様子を見せている時は、寒いというサインを送っている証です。

  • 小刻みに震えている
  • 透明な鼻水が出ている
  • 鼻が普段より湿り気を帯びている
  • 体を丸めて鼻先を隠すような姿勢で眠っている

そんなときには、

  • ペット用ヒーターを用意する
  • ベッドやサークルの置き場所を変えてみる
  • 洋服を着せる

などの寒さ対策を講じてあげましょう。

犬は寒暖差で風邪をひきます

愛犬とお散歩に出かけるとき、家族は当たり前のように上着を羽織り、マフラーや手袋を身につけますね。これは室内と屋外との寒暖差を緩和するためです。
実はこの段取りは愛犬にも必要です。
日ごろ愛犬が過ごす室内の気温は25度から28度前後ではないでしょうか?この暖かく快適な部屋から散歩のために一歩外に出ると、屋外の気温は10度以下、5度以下です。
この気温差は真夏から真冬へ瞬間移動するほどの極端な寒暖差です。自然界ではこのような瞬間的で急激な寒暖差に直面することはあり得ません。どんなに寒さに強く、密集した被毛を持つ犬種でもこの急激な寒暖差に瞬時に体を順応させることは不可能です。

実はこの寒暖差は愛犬に、風邪/心臓疾患/下痢/食欲不振/ストレスなど様々な問題をもたらします。

一見元気いっぱいに散歩に向かうように見えても、愛犬はこの寒暖差にさらされていることに気がついてあげてください。シニア犬や持病のある犬はこの急激な寒暖差に体が順応できず、突発的な体調不良を起こす場合もあるので注意しましょう。

ちなみに数十年前に屋外で暮らしていた犬達は、日々変換する季節の移り変りや日照時間と共に変化する気温を徐々に進む時間の中で受け止め体を順応させていました。急激な寒暖差がなかったからこそ健康に過ごすことができたいたのです。

📷:ぽん太くん&ランちゃん(@hitomiseino)

お散歩やお出かけは愛犬も寒さ対策を

犬達が寒暖差に弱いことを知った今日からは、愛犬のお散歩やお出かけにも一工夫してゆきましょう。

オススメの方法は愛犬にオシャレも兼ねてコートやダウンベストなどを羽織らせる方法です。

特にダウンベストは軽量で愛犬の動きを妨げないうえに、通気性が低く寒い空気が愛犬の体に届くことを瞬時に防ぐ効果があります。

これまで愛犬に洋服を着せることの無かった方もこれからは愛犬の健康と元気を守るための方法としてぜひ取り入れてみてください。シニアや持病のある愛犬は素材の異なる洋服を重ね着したり、暖かい時間を選びお出かけするとより効果的です。

おうちの中では血流改善マッサージが効果的

寒い季節はついおうちにこもりがちになり散歩の時間も短くなりがちです。

でも散歩は愛犬に気分転換はもちろん新陳代謝の向上や血流の促進、内臓機能の正常化など様々な効果をもたらしてくれる大切な習慣です。

この時期、散歩がなかなか難しいと感じる時は、家族が愛犬に血流改善のマッサージを施してあげましょう。

特にシニアになると寒い季節は体の末端部分の血流が悪化しがちですから、短時間複数回を意識しマッサージを施すとより効果的です。

犬用マッサージには厳密な決まりや手法はありませんから、愛犬の体に触れ体の中心から末端へ向け優しく撫でるようにマッサージを施してあげてください。

特に足先、耳や尾の先端は日ごろなかなか触れる機会がない部分ですが、愛犬が嫌がらない程度に優しくふれてあげると血流改善につながります。

全身の血流が促進されると、体の中からポカポカと温まり愛犬もリラックスした気分で過ごすことができるので気軽にマッサージを取り入れてみてください。

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