ワンコがご飯を噛まずに食べる姿は、「ご飯が大好きすぎる」「食欲旺盛すぎ」と笑い話にもなりますが、食に関する問題行動の1つです。少食や偏食と比較すると軽度な悩みとの印象もあり、見過ごしてしまいがちです。この記事では、ペット食育士の大谷幸代さん監修のもと、噛まずに食事することの問題点と対策について解説します。
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早食いワンコの気持ちとは?
狩りをせずとも毎食ご飯を食べられる環境にもかかわらず、噛まずに食べてしまう、驚くほどの速さで丸飲みしてしまのは、「ご飯を誰かに横取りされてしまうかも・・・」「取られる前に食べてしまおう!」という焦りの気持ちがあるからです。
このような心理は、常に食料の入手に苦労する野生のオオカミや野生環境下で暮らす犬であれば当然ですが、家中で家族と暮らす犬には不自然な心理状態です。食事を早食い、丸呑みしてしまうワンコたちは、美味しいご飯を安心して楽しんでいるわけではなく、食事の度に極度の焦りと不安に包まれてるのです。ワンコの早食いは消化吸収の問題だけでなく、ワンコの気持ちの面でも大きな問題といえますね。
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早食いをする原因は?性格?しつけの問題?
焦る気持ちの原因は、必ずしも家族にあるわけではなく様々で、以下に挙げるものが代表的です。
・生まれた環境に起因するもの
兄弟が多く、母乳期や離乳期に食への競争が日常的に起こると、生存への不安が募り、食事への独占欲や執着が増大します。その結果、1秒でも早く食べきろう、ひとくちでも多く食べようと強く意識しながら成長します。
・現在の生活環境に起因するもの
食事中に家族がそばを行き来したり、家族からの視線を感じるなど、食べる事に集中できない環境は、「ご飯を横取りされてしまうのでは」という不安を植え付けてしまい、食に関する不安や焦りが常態化してしまいます。単頭飼いから多頭飼い、新しく人間の子供が生まれて家族が増えるなどの環境の変化を、食事を取り合うライバルの増加と捉え、食事の独占欲が強まるワンコもいます。
早食いの原因は単発の出来事だけではなく、生まれてから現在までに積み重なってきた様々な要因によるものであるため、残念ながらしつけで簡単になおすことができないのが現状です。
「フードガード」深刻な問題行動も早食いと密接な関係が
食器を置いたり、片付けようとすると噛みつく、唸る、飛びつく・・・このような問題行動をフードガードと呼びます。フードガードをするワンコは、自分の獲物(=食べ物)を家族に横取りされると勘違いし、激しい攻撃行動をとります。普段はとても甘えん坊なワンコが食事にかかわる時だけ豹変してしまうのは、食べ物を横取りされたくない、横取りされると命の危険に関わるという過度な不安と焦りが原因です。この時、叱る・押さえつける・無理やり食器を取り上げるなどの行動をとると、ますます攻撃性が強まるため注意が必要です。なぜワンコがこのような行動をとるのか、どんな気持ちでいるのかを考え、対策していくことが重要です。
<関連記事>食事前後の威嚇や吠え、「フードガード」の原因と対策
犬は元来、噛まずに食事をします。ドライフードも大丈夫?
犬には人間の様に食べ物を咀嚼し食べる習性はないため、丸飲みは自然であるともいえます。しかし、これは犬が野生で暮らし、自力で仕留めた獲物(動物)を生のままで食する場合のことです。柔らかく、新鮮な生肉を食するのであれば、丸飲みも早食い問題はありませんが、ドライフードの場合は推奨することも、見過ごすことも出来ません。
ドライフードの早食いや丸飲みが犬にもたらす悪影響は、消化不良や嘔吐、腸ねん転などがあります。せっかく栄養バランスやワンコの体のことを考えて丁寧につくられたドライフードですから、ゆっくり味わい、スムーズな消化吸収ができるよう家族がサポートしていきましょう。
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知育玩具の日替わり活用は即効性あり
野生で暮らしていたワンコの習性を考慮すると、食事は必ずしも皿に盛りつけられている必要はないため、早食い防止には知育玩具が効果的です。知育玩具にドッグフードを詰め、少量ずつ、玩具から取り出しながら食べさせます。この方法ならどんなに早食い癖のあるワンコでもゆっくり少量ずつの食事が可能です。
フードガードを起こす犬の場合、少量ずつしか食べることのできない状況に苛立つこともありますが、この苛立ちを経験させることも、問題行動解消には必要です。家族が少量ずつフードを差し出せば、苛立ち、攻撃的な態度を見せるでしょうが、知育玩具が相手ならその問題行動も好きなだけさせておいて大丈夫です。苛立ちに任せて知育玩具を噛んだり、ひっくり返しても、家族が声を掛けたり、フードの取り出しを手伝う必要はありません。
食事には時間がかかるもの、丸飲みや早食いができないものだと犬に経験させることで、ゆっくり食べることが当たり前であることや、横取りされることはないのだと学習させます。
知育玩具は何度も繰り返し使うことで、ワンコが攻略法を覚えてしまうため、数種類を用意して毎食ローテーションで使用していきましょう。
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根本解決には、気持ちのケアと環境作りを
知育玩具の使用は、早食いの物理的な解決には即効性がありますが、根本解決を目指すためには安心して食事ができる環境を作り、不安や焦りの気持ちを軽減することが大切です。
対策の仕方
- サークルやクレートを用意します。
- サークルやクレートにタオルなどをかけて、周囲からの視線を遮ります。
- 食事中と、完食後10~20分をサークルやクレート内で過ごさせ、その後扉を開け出入りをさせます。
ポイント
早食いをする癖のある犬は、食事の気配を察知しただけでソワソワするためサークルの出入りも焦りがちです。こんな時、家族はつられて焦ることはせずに、サークルの外でワンコをお座りやマテで待機させます。待機している状態のままサークル内に食器を置き、家族がサークルから数歩離れてから、犬にサークルに入って食事をしてもよいと指示を出します。家族が焦らず、ゆったりと行動することで、次第にワンコも自分だけが焦っている状況に違和感を覚えます。
このステップを食事の度に繰り返し、食事中は誰も食器に近づかないこと、周囲の視線を感じずにいられることをワンコに理解させ、気持ちのケアをしていきます。これまでの生活習慣や考え方を変えるのは、人間と同じく犬にとっても簡単ではないため、この対策の効果はすぐにはあらわれませんが、条件反射的な行動の改善には忍耐と根気が必須です。粘り強く対策をおこなってゆきましょう。
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知育玩具の使用や環境対策で食事の仕方を変え、徐々に早食いや丸飲みを解消し、ワンコの心と体のケアを続けてゆきましょう。ワンコの食のお悩み解消は、家族にとっても大きな不安の解消。もっと楽しい時間が増えるはずです。
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