寒い季節も水泳トレーニング💪来年こそは海デビュー!

ライフ2021年10月27日by 大谷幸代さん

水泳は運動神経抜群の中~大型犬向けアクティビティと認識している方が多いかもしれませんが、子犬からシニアまで幅広い年齢・サイズのワンコが楽しめるアクティビティです。水の浮力が体を支えるため足腰への負荷が少なく、術後のリハビリや効率的な全身運動でダイエットにも効果があります。この記事では、ドッグトレーナーの大谷幸代さん監修のもと、自宅のお風呂やワンコ専用温水プール、アクアビクス完備の施設などを利用しながらの水泳トレーニング法を紹介します。油断するとおうちにこもりがちになってしまう寒い季節がやってきますが、来年夏の海デビューに向けて水泳の練習を始めてみましょう♪

”犬はみんな泳ぎが得意”は勘違い!

水泳デビューを前に、1番に気になるのは「うちの子って泳げるの?」という疑問。犬掻き泳法のネーミングから、すべての犬は泳ぎが得意という印象を持ってしまいがちですが、水が苦手で顔が濡れるとパニックを起こしてしまったり、運動が苦手なタイプのワンコももちろんいます。水辺やプールに無関心であったり、恐怖からあえて目を反らすこともあります。一方、プードルやレトリバーの様に撥水性のある被毛を持ち、水遊びが大好きなタイプもいます。

水泳はレジャーの1つと考え、ワンコ自身が”楽しめる”ことを何よりの目標と考えましょう。泳いだことがなかったり、水が苦手なワンコも、家族や水慣れした友達ワンコと一緒に過ごすことで、徐々に水遊びを楽しめるようになることもあるので、気長に考えてましょう。

我が家のワンコは水好き?嫌い?

琵琶湖で水遊び、totoくん(@iamtoto29nov19)

プールや海辺のレジャーが好きなアウトドア派もいれば、読書や映画鑑賞が好きなインドア派もいる人間と同じく、ワンコにも個性があります。水への興味関心はこれまでの経験や性格に大きく左右されるので、同じ犬種や親子間・兄弟間でも異なります。水嫌いのワンコに水泳デビューを無理強いしてはいけません。

犬が水を苦手と感じる理由は、以下3点などが挙げられます。

  • シャンプーやトリミングの際に恐怖を感じたり、無理やり拘束された経験がトラウマとなっているから
  • プールや水辺で遊んだ経験がなく、水回りを未知の世界と感じるから
  • 海の波の音や香り、水しぶきを怖い、危険と感じるから

ワンコの水好き・嫌いを見極める方法は、

  • 自宅浴槽に浅く水を張り、浴槽内で遊ばせてみる
  • プールや海岸へワンコとおでかけし、ワンコの様子を観察する
  • 他犬が水遊びをしている様子を傍で見学する

などがあります。この時、ワンコの表情や目線、水辺への関心度、尻尾の様子などをよくチェックしてあげてください。

  • 不安そうな表情
  • 尻尾を足の間の巻き込んでしまう
  • 無関心を装って水辺から目線を反らす

このような反応がある場合は水泳デビューには不向きと考えましょう。ワンコが水遊びに興味を示したり、オモチャで遊んだり、遠巻きにでも他犬の遊びに参加しようとするようであれば、本格的な水泳デビューを計画してみましょう。

スイミング初心者向け!デビュー迄のおすすめステップ

水泳デビュー成功の条件は、とにかくワンコに水泳や水遊びが”楽しい”と感じてもらうことです。

デビューまでのステップのおすすめは以下の5段階。

  1. 他犬が水遊びや水泳をする様子の見学
    まずは他犬が楽しく遊ぶ様子を遠巻きからでも見学することで、水周りや水の中が危険な場所でないことをワンコに教えます。他犬の様子を見学することは、家族が頑張ってワンコを水の中に誘うよりも、簡単で効果的です。
  2. ライフジャケットの着用
    水への警戒心や不快感を防ぐため、顔や頭部の水濡れを防ぐことができるライフジャケットの着用を推奨します。
  3. 足先が浸かる程度の浅い水辺で遊ぶ
  4. 下腹が軽く濡れる程度の浅い水場で遊ぶ
    水泳デビューを計画し、張り切って突然ワンコをプールに入れてはいけません。水中で体が浮くは感覚は、ワンコにとって非日常です。立ち上がることも、素早く逃げ出すこともできないこの”足元が浮いている状態”は不安を掻き立てるため、ワンコはパニックにつながりがちです。まずは浅く、波の立たない場所で体をらすことに慣れましょう。そして、足が地面に着いた状態で水回りが楽しく安全な場所だと体感できるようにサポートしましょう。
  5. ボールや水に浮くオモチャなどをプール内に投げ込み、取ってくる遊びを繰り返す
    他犬と一緒に遊べる場合は、積極的に遊びに参加しましょう。戸惑いながらも他犬の様子を真似ることで、ワンコも徐々に水遊びを楽しめるようになります。このような場面では家族の誘導や声がけよりも犬同士で通じ合う感覚の方が効果的です。

    水泳初心者ワンコが水に慣れるまでは、家族は必ずそばで見守りましょう。手足をバタつかせたり、焦った表情や家族に助けを求める様な仕草がみられた時はすぐに抱きあげ、水から引き上げ、安心させてあげましょう。広いプールで遊ばせる時は、リードをライフジャケットに着けたままで遊ばせると、緊急時もすぐに対応することができますよ。

スイミングはちょっと苦手!健康のために頑張りたいワンコ

加齢や持病の悪化で体に負担のかかる運動ができないワンコには、リハビリを目的とした水泳がオススメです。水の浮力を利用しての全身運動で、足腰関節への負担を軽減しながら効率的な筋力維持ができます。いつでも快適な屋内施設でのリハビリは熱中症の心配もなく、フレンチブルドッグなど、暑さが苦手なワンコたちも安心です。

リハビリを目的とした水泳は、運動時間や練習メニューなどワンコそれぞれの状況に応じて細かな計画を立てる必要があるため、家族の独断で取り組むことはせず、獣医師やリハビリ専門施設、有資格者のインストラクターなどへ相談をしながら取り組みましょう。

水泳の経験が無いワンコでも、初歩からゆっくりと取り組むことができるので、まずは気軽に相談、見学に出掛けてみてください。

📸:「ドッグリゾート Woof(ワフ)」の ドッグプールで泳ぐワンコ

海は水泳上級ワンコ向け!まずはプールで水慣れを

海を満喫!チャチャちゃん(@chacha.1024)

せっかく海にワンコと一緒に出掛けたのにまるで遊べなかった、水を怖がってしまったという経験はありませんか?海遊びができなかったワンコでも、波の無い屋内プールであれば楽しく遊べるということもあります。海が苦手だったからとすべての水遊びを敬遠するのではなく、新規一転、浅いプールでの水泳デビューに挑戦してみましょう。

参考までに、水遊びの難易度や注意点をロケーション別で解説します。

波や潮の香り、海風と、初めてのワンコにとって海はまるで別世界です。波の音や形状には、底知れない恐怖を感じ、たじろいでしまうワンコも少なくありません。海は好奇心旺盛・元気いっぱい・運動得意な水遊び上級者向けのロケーションです。初心者ワンコは、まずは海辺を散歩したり、海辺で家族とのんびり過ごすことから始めましょう。

浅い川辺であれば波が無く、流れも穏やかでワンコの水遊びにオススメです。ただし、川は突然深さを増す場所や流れが早い場所があるので油断は禁物。必ずロングリードをつけ、家族とワンコが繋がった状態で水遊びを楽しみましょう。

家族と一緒にボートに乗ったり、SUPを楽しんだりと、自力で泳ぐより家族と一緒に遊びたい中級者ワンコにオススメです。ライフジャケットを着用し、水中に入ってもパニックにならないよう工夫をしておくと安心です。

  • プール

季節を問わず気軽に楽しむことのできるアクティビティとして初心者ワンコにオススメです。プールなら温水施設や小型犬でも足の着く浅いタイプなどもあるので、ワンコの水慣れ具合に合わせて選ぶことができます。

水遊びは楽しい体験を重ねることが何よりです。愛犬の性格や運動レベルの合わせて、無理なく遊べる場所からチャレンジしてみてください。

アロハがお似合い!ポアロくん(@uchibenkei43)

秋・冬の海んぽや水辺での遊びには、寒さ対策を万全に!

寒い季節も天気のいい日はワンコと一緒にお出掛けを楽しみましょう。ただし寒さ対策は念入りに。特に水遊びを楽しんだ後は風邪に注意しましょう。

 水遊びの後は、

  • 体に残った水分をしっかりと乾かしましょう

ドライヤーや高吸収タオルなどを使い、手早くしっかりと乾かします。

  • 洋服を着せて保温しましょう

濡れた体は体温が低下しやすいので、厚手の洋服があると安心です。

  • 暖かい部屋でゆっくりと休憩しましょう

ワンコが過ごす足元付近が寒くないよう、保温機器を活用しましょう。

水遊びは全身を使い効率的運動ができる反面、普段のお散歩よりも疲労感が増します。楽しく遊んだ後は十分な休息時間を作り、のんびり過ごしましょう。

<関連記事>愛犬の寒さ対策 犬とキャンプ 犬とSUP

寒い季節にオススメ!屋内プールが人気の施設

最後に、寒い季節でもワンコと一緒に楽しく過ごせる屋内プール付き施設を紹介します。

住所:山梨県南都留郡山中湖村山中280

ドッグプール:通年利用可能

📸:全長25mの大型ドッグプール。温水のため通年利用可
📸:「リハビリに、基礎体力つくりに是非ご利用ください!」 ※Woof(ワフ)ご担当者様より

東京から車で2時間以内とアクセスが便利なうえに、ワンコファーストな充実の設備に大満足の人気施設です。屋内ドッグプールはもちろん、ドッグランや宿泊施設、ワンコ同伴OKなレストラン、カフェも揃っています。冬季は要相談ですが、プールレッスンも随時開催しています。写真の大型ドッグプール以外に、屋外に小型犬用のプールもある(こちらは冬季休業)ため、大型犬が一緒だと少し不安なワンコも安心です。

※ペットと泊まれるリゾートホテルCARO FORESTA(同 山中湖, Woofから車で10分)に宿泊するとWoofのドッグプールが利用できます。詳細はコチラ

ドッグランやドッグプールが利用できる日帰りプランも用意されているため、家族での旅行はもちろん、犬友達との旅行や大規模オフ会の開催など、ワンコ好きならぜひチェックしておきたいスポットです! ※日帰りプランのご案内はコチラ

▶Woofで水泳を楽しむクリロくん

<関連記事>ワンコたちの楽園!「ドッグリゾートWoof」に行ってきました

住所:埼玉県川越市吉田107

ドッグプール:通年利用可(屋外)

プール併設の大型ドッグラン、エアコン完備全天候型インドアドッグランも完備されています。犬と一緒にランチやお茶が楽しめるカフェが併設されています!

▶FETCH!で水泳を楽しむふうちゃん

住所:千葉県千葉市若葉区谷当町1075

ドッグプール:通年利用可(屋内)

千葉市にある会員制のドッグランで、全天候型で冬は温水になるドッグプ―ルがあります。ドッグプールは遮光カーテンとエアコン設置あり、充実の設備です!

▶Doggy Parkで水泳を楽しむゆいちゃん

記事執筆&監修:
大谷幸代さんドッグトレーナー

大学在学中にイギリスへの短期留学を経験し犬とのライフスタイルを学びペットビジネスの世界へ。20年以上にわたり生体販売、トリマー、トレーナー、店舗開発、成田空港内ペットホテル開業にと従事。現在は3匹の保護犬と1匹の保護猫をパートナーにペット用品の開発、コラム執筆、専門学校講師として活動中。

WANTIMES は、愛犬の健康を第一に考えた 国産ドッグフードブランド「レオ&レア」が お送りしています。

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