【トリマー監修】自分でできる?トイプードルの自宅カット

健康2021年9月1日by 大谷幸代さん

忙しくてなかなかトリミングショップへ出かける時間がとれない時や、目元の被毛のちょっとした切り揃えでこと足りると感じる時、「愛犬のカットが自宅できたら」と感じることはありませんか?

特徴的な巻き毛のトイプードルのカットは簡単ではないものの、コツを掴めば自宅でもおこなうことができます。おすすめは、定期的なトリミングサロン通いと自宅カットの併用です。トリミングサロンでは愛犬の社会化と健康管理を万全にすることを目標とし、自宅カットでは、暮らしやすさと衛生面の保持を目標にしていきましょう。

この記事では、セルフトリミングに関する正しい知識を解説していきます。

自分でできる?自宅カットのメリット、デメリット

トイプードルはとても賢く、覚えも早いので、自宅でのカットやトリミングもスムーズに受け入れてくれることが多いです。あつかいが難しそうな印象をもつ特徴的な巻き毛も、カットの手順やコツをつかめれば、スムーズに処理できます。

自宅カットのメリット

  • 愛犬のペースに合わせてトリミングができるので、疲労やストレスをかけずに済む。
  • 目元・口元・足裏・毛玉など、ワンコごとに異なる汚れやすい部分への手入れが行き届く。
  • 家族好みのスタイルにすることができる。
  • トリミングショップへ足を運ぶ時間や、費用の節約になる。

自宅カットのデメリット

  • 皮膚トラブルや腫瘍、脱毛、外耳炎などの病気を早期発見する機会を逃す。
  • 社会化のためのしつけ不足につながる。
  • 仕上がりの完成度が下がる。

自宅カットに必要な道具と設備

📸:自宅シャンプーですっきり!こむぎちゃん(@komugikonbu)

トイプードルの自宅カットに挑戦すると、その難易度や予想外の仕上がりにがっかりしてしまい、二度と自分ではカットするまいと後悔することもあるでしょう。カット失敗の原因の多くは、その特徴的な毛質にあります。トリミングショップでは、カット前にシャンプー・ブローを済ませ、巻き毛をまっすぐに伸ばした状態にしてから切り揃えます。この工程を省いたり、十分にブローができていないと残念な仕上がりになってしまうため、難易度の高いデザインカットはプロのトリマーに任せ、自宅では快適さ・清潔さを保つことを目標としましょう。

プロのカットと並行し、自宅カットを定期的に施すことで、

  • 口回りやお尻回りを衛生的に保つことができる
  • 目周りの被毛の目への刺激を防ぐ
  • 毛玉ができにくくなる
  • 散歩後の足拭きが簡単に済む

などの効果を見込むことができます。毛玉やもつれがあると、皮膚が引っ張られるような不快感があったり、皮膚被毛の通気性が悪くなることでかゆみや湿疹などの皮膚トラブルも起こりやすくなります。毛玉やもつれがあると、ブラッシングにも余計な時間がかかり、愛犬に嫌な思いをさせてしまうこともあります。

トイプードルの自宅カットは、以下3ステップを必要な道具を揃えたうえですすめましょう。全ての行程を終えるには数時間かかることもあるため、こまめに休憩を挟みながら進めましょう。

  1. 全身のブラッシングを済ませ、毛玉やもつれを無くす
  2. シャンプー・ドライヤー・ブロー
    シャンプー前後のタイミングで肛門腺絞り・爪切り・耳掃除を済ますことができれば、日常を快適に過ごすためのお手入れは完璧です。ドライヤー使用時は、片手にブラシを持ち、巻き毛をまっすぐ上に引き伸ばしながらブローをします。
  3. カット
📸:自宅ブローでふわっふわ。こむぎちゃん(@komugikonbu)

カットに必要な道具

  • コーム(平櫛)
  • バリカン(替え刃は1㎜、3mm、5mmがオススメです)
  • スリッカーブラシ
  • ハサミ

カットに必要な設備

ハサミやバリカンなど、刃物を使用する工程では、以下の挙げるような愛犬の不意打ちの動きが怪我の原因になります。

  • 突然、振り向く
  • 顔を動かす
  • 舌を出す
  • お座りをする
  • 足をバタつかせる
  • トリミング中のテーブルから飛び降りようとする

顔の至近距離にハサミやバリカンが近づけば、条件反射で行動してまうのは仕方がないことです。あらかじめ危険を想定し、安全策を講じておきましょう。

サロンで使用するトリミングテーブルには、天板に滑り止めのためのゴムマットが敷いてあります。自宅カットの際も、施術中の愛犬の姿勢の安定のため、ゴムマットを用意しましょう。

足回りや目元など部分的なカットであれば、人間用のテーブルや椅子の上での施術が可能ですが、全身をカットする場合は、トリミングテーブルや代用となるスペースの準備を推奨します。

いつも同じテーブルでカットをする習慣が着けば、テーブルを準備しただけで「これからカットが始まる」と理解してくれるのでしつけにもつながり、一石二鳥です。

初心者は、バリカンでのカットから挑戦しよう

初めての自宅カットでの心配は、愛犬の怪我です。犬の被毛は人間の髪の毛よりも太く、しっかりとした毛質です。この毛質を効率よく切り進めるため、トリミング用のハサミは人間の美容師が使うハサミより長く、重量もあります。初めてのカットでトリミング用ハサミを使いこなすのは至難の業。自宅カット初心者は、短時間での広範囲の切り進めや、均一の長さがキープができるバリカンでのカットから挑戦してみましょう。女性がメイクなどで使用するカミソリと同程度の、約1㎜の小さな替え刃を使用すれば、大きな怪我につながるリスクも抑えることができますよ。

足裏や目元、肛門周りなど、いつでも清潔に短く保っておきたい箇所をバリカンでメンテナンスすることからスタートし、徐々にレベルアップを目指しましょう。バリカンでの部分的なメンテナンスであれば、シャンプーを事前に済ませる必要もなく、ほんの数分で終えることができます。

自宅カットのポイント

📸:サロン帰りのシエルちゃん、プティちゃん(@ciel.petit.poodiary)

シニア犬や子犬への対応

シニア犬や子犬はブラッシング→シャンプー→ドライヤーの工程を終えるだけで疲れ切ってしまったり、飽きてしまうものです。愛犬に負担やストレスをかけずにカットを済ませるため、水のいらないシャンプーを活用してみましょう。水のいらないシャンプーで目元やお尻周り、汚れてしまった部分だけを湿らせ、ドライヤーをかけ、カットへと進みます。この方法ならカットを短時間で終えることができ、気になる部分の手入れがいつでも手軽にできます。

被毛に汚れがついていたり、毛玉が残ったままでカットをすると、切り終わった後の被毛の長さが不揃いで残念な仕上がりになってしまうので、カットする部分の被毛は事前にブラッシングして毛先の向きを整えておきましょう。

水のいらないシャンプーの活用は、水嫌いワンコにも有効です。

アクシデントを防ぐために

犬にとってシャンプーやカットは、人間の様に快適でリラックスできるものではありません。

特にトイプードルは身体能力が高く、1mほどのテーブルから飛び降りてしまうこともあるので、骨折や脱臼などの思わぬ事故が起こることがあります。カット中は以下に挙げることがないよう、気を付けましょう。

  • テーブルの上に愛犬を乗せたままで、その場を離れる
  • 愛犬の足元にハサミやバリカンなどを置く
  • 玄関チャイムやスマホの着信音が鳴り響く
  • 子供や家族が周囲で見守ったり、声掛けなどをする

特に玄関チャイムに敏感に反応してしまう場合は、事前に音量設定を下げるなどの準備が必要です。

数日間かけて、少しずつ切り進めても大丈夫!

トイプードルはその毛質上、常に毛玉に悩まされる犬種です。自宅カットを施す際は、毛玉ができやすい部分は短く、顔周りは長めに残すなど、デザイン性を意識して切り進めると、可愛らしい印象に仕上がります。

トリミングサロンではシャンプーからカットまでを2時間程度で済ませますが、自宅ではゆっくり時間をかけ、数日間に渡ってカットを進めても問題ありません。時間をかけて、愛犬とのコミュニケーションを楽しみながらお手入れができるのも自宅だからこそ。焦らずゆっくり、コミュニケーションを楽しみながら技術のレベルアップをしていきましょう。

記事執筆&監修:
大谷幸代さんドッグトレーナー

大学在学中にイギリスへの短期留学を経験し犬とのライフスタイルを学びペットビジネスの世界へ。20年以上にわたり生体販売、トリマー、トレーナー、店舗開発、成田空港内ペットホテル開業にと従事。現在は3匹の保護犬と1匹の保護猫をパートナーにペット用品の開発、コラム執筆、専門学校講師として活動中。

WANTIMES は、愛犬の健康を第一に考えた 国産ドッグフードブランド「レオ&レア」が お送りしています。

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