【専門家監修】プルプルが止まらない！チワワの震えとその理由

プルプルと全身を震わせながら潤んだ瞳でじっと見つめてくる姿・・・どうして震えるの？寒いの？嬉しいの？もしかして病気？小さな家族だからこそ不安が尽きませんね。

今回はチワワが震える理由と家族ができる対策について、そのルーツを辿りながら詳しく解説してゆきます。

チワワのルーツはメキシコに！寒さ嫌いは犬種の特徴。

つぶらな瞳のごましおくん（@chichotomo）

チワワが震える理由についてまず知っておくべきポイントは、チワワがメキシコ原産であり、一年中暑い日が続く現地で家畜とともに納屋や屋外に住み、ネズミを追い払ったり、マスコットのような存在として人々に愛されてきた犬種だということです。

人為的な改良がされていないこともあり、生まれもっての体質や気質を色濃く受け継いでいるため、寒さがとにかく苦手なのです。

チワワの寒さによる震えは、以下に挙げるような年間を通じた保温で解消できます。

• お出かけの時は洋服を着せる。
• サークルの置き場所や室温を見直す。
• ペット用ヒーターやボア付きベッドなどの防寒グッズを一年中使えるよう用意しておく。

総じて寒さに弱いとはいえ、チワワにも人間と同じく暑がりや寒がりなタイプがいます。

家族にとって快適な室温が暑がり・寒がりなチワワにとってはストレスとなっている場合もあります。例えば、梅雨時のフローリングの床は家族が想像する以上の冷たさだったりします。

サークルやベッドに設置できる小型のペットヒーターを年間を通じて用意しておくと、いつでも快適に過ごせるようにチワワ自身が考え快適な場所に移動し暮らすことができます。

子犬や高齢犬は特に寒さに弱いので、風邪や下痢につながらないよう十分注意してゆきましょう。

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恐怖や怯え、緊張からの震えも。苦手克服のための無理強いは厳禁！

お昼寝中の羽音ちゃん(@shayamaji)

チワワはその高い知能と状況判断能力を生かし、世界最小の犬種にもかかわらず自分自身を外敵や自然環境、人間から守るために様々なさまざまな知識を身に付けながらメキシコの屋外で暮らし生きてきました。

チワワが震える理由には寒さ以外にも恐怖や怯え、緊張があります。

ドッグランやカフェのテラス席、散歩中に自転車やバイクとすれ違う時、体を震わせ立ち止まってしまうことがありませんか？

なかには激しく震え、オシッコをしてしまうチワワもいるでしょう。小さな体を震わせ、潤んだ瞳で家族をじっと見つめたり、抱っこをせがむこともあるでしょう。

こんな時、チワワは自分だけでは解決できない状況に直面し恐怖とパニックから体を震わせています。

小さな体では到底太刀打ちできないと判断した時、安心できる相手に強く頼ることで自分の身を守ろうと考え震えます。無暗に動き回ったり、吠えることでますます危険が迫ると感じるからこそ、声を上げず微動だにせずに震えることで家族にＳＯＳのサインを送っています。

このような時に家族ができることは以下２点を通して、愛犬を恐怖の対象から遠ざけ守ってあげることです。

• 安心感を与える。
• 苦手からは逃げ、好きを増やす。

恐怖や緊張からチワワが震えている時は、その気持ちを軽く見過ごしたり、仕方がいないと考えるのではなく、愛犬が安心して家族を頼ることができるよう落ち着いた口調と態度で接し受け止めてあげてください。散歩中であれば立ち止まり、抱っこをしてあげてもいいでしょう。

いつもの散歩道に苦手な場所があったり、苦手な犬といつも対面してしまう場合は、散歩道を変えたり、散歩に出かける時間をほんの5分前後させるだけで愛犬の苦手を遠ざけることができます。

簡単な工夫で愛犬にとって毎日の散歩がトラウマを想起させるものから、楽しいお出かけに変わります。お出かけすることが楽しいと感じること、屋外に危険が無いこと、もしもの時は家族が守ってくれるという安心感を覚えることこそ効果的な社会化期のトレーニングにつながります。

苦手を避けて暮らすことがトレーニング不足や人見知りにつながってしまうのではという不安もありますが、どんなに頑張っても克服できない苦手があることは理解してあげましょう。

生まれながらの社交性や愛想の良さ、誰とでも無条件に仲良くできる天真爛漫な性格は誰もが持ち合わせているものではなく、それは大切な愛犬にもいえることです。

他犬や自動車、大きな音、初めての場所を怖がり震えるのは、私たち人間が暗闇やお化けを怖がることによく似ています。どんなに頑張っても克服できない問題があったり、正体不明の相手だからこそ自分だけでは克服できない恐怖を抱くこともあります。

社会化期に経験を積ませたいから、しつけの一環だから、他犬と仲良くなって欲しいから・・・家族の思いはさまざまですが、その試練を克服すべく前向きに挑戦するべきかどうかの判断は愛犬に任せてあげましょう。

震えているにも関わらず無理にドッグランに入場させたり他犬に近づけてしまった場合、チワワは家族への信頼を失い、ストレスからパニックを起こし、状況によっては反撃や無駄吠えといった行動をとってしまうこともあります。

安心感や守ってもらえるということをチワワが認識できれば、「もう少しだけ先に進んでみよう」「挑戦してみよう」とチワワも前向きに考えることができるようになります。

犬友達を作る、楽しく遊べる場所を見つけるなど愛犬とのお出かけを計画する時はチワワの意見やきもちも参考にし、安心・安全と思える環境を整えながらお互いが納得できる成果を出してゆきましょう。

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すぐに病院へ、危険を伴うチワワの震え

チワワが震える理由には以下に挙げるような命の危険にかかわるものもあります。

命の 危険を伴うチワワの震えの原因

• 誤飲
• 低体温症
• 低血糖
• てんかん
• 神経系の病気

危険を伴う震えに見られる症状の特徴

• 手足をピンと突っ張る
• 家族の呼びかけに反応しない
• 目線が定まらない、うつろ
• ぐったりしている
• 泡や唾液で口周りが湿っている
• 嘔吐
• 失禁

なかでも注意すべきは低血糖による震えです。生後半年未満の子犬に多くみられ、食欲不振や長時間の空腹によって血糖値が一定以下に低下すると全身が小刻みに震えだします。

自宅では即座の原因究明と適切な応急処置が難しいので、まずはかかりつけの動物病院に状況報告の電話を入れ、獣医師の指示を仰いでください。

体の小さいチワワだからこそ一刻を争う場合もあります。記載した症状の特徴を参考にして頂き、判断に迷う時はすぐに動物病院を受診しましょう。

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嬉しい時、楽しい時もチワワは震えます！

仲良し千依ちゃんと夢羽ちゃん(@shinju.c.m)

チワワを飼っていると、全身を震わせ困り顔をしている愛犬を前に何をしてあげたらいいの？と困り果ててしまう場面にたくさん遭遇するでしょう。

これまで解説してきたように、チワワの震え解消には寒さ対策を万全にすること、家族が安心感を与えて苦手からは逃げ、好きを増やすことが大切です。

また、チワワが震えるのは条件反射的な要素が強く、嬉しい、楽しいなどテンションが上がると震えることもあります。例えば大好きなおやつやフードを前にしたり、家族の会話や支度をする様子からお出かけすることに気がついた途端に震えることもあります。

嬉しすぎて感情が高ぶっている時の震えは、表情が明るく尻尾を高く上げ勢いよく振ってくれています。

早くお出かけをしようと催促吠えをすることもあるでしょう。愛犬のこんな様子を目にすると、家族も嬉しい気持ちが高まって楽しい時間を過ごせますね。

チワワは様々な理由で震える犬種ですから震えることに過度に不安を感じる必要はありませんのでご安心頂き、愛犬との暮らしを楽しんでゆきましょう。

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