シー・ズー
- 原産地:チベット中国
- 毛:ダブルコート
- 毛色:あらゆる毛色が許容される。
- 別名:クリサンセマム・ドッグ
- 体重:4-7kg
シー・ズーの特徴
数百年にもわたり中国の王宮で飼育されていたペキニーズとチベット原産のラサ・アプソとの混血によって誕生したといわれています。
体を覆うゴージャスな被毛とコンパクトな体、ゆったりとした足取りが気高い雰囲気を醸し出すシー・ズーは、神の使者として獅子狗(シー・ズー・クウ)と呼ばれていました。
目にかかる部分の被毛をリボンなどで結んだスタイルがよく見られます。
歴史
中国の王宮で飼育されていたペキニーズとラサ・アプソの交配により誕生したシー・ズーは、聖なる犬としてとても大切に扱われ、特に明朝の時代には皇族に大変尊ばれていました。
1930年にはイギリス人旅行者によって中国からヨーロッパに紹介されました。
しかし、1950年代に共産主義革命が起こると、「犬の飼育は退廃の象徴」とみなされるようになり、シー・ズーを含めた大量の犬が虐殺され、絶滅寸前まで追い込まれ、この犬種の発展が大きく遅れたと言われています。
現在世界中に分布しているシー・ズー達は、革命以前の1930年代にヨーロッパに渡った犬たちの子孫のようです。
ヨーロッパに渡った当初、シー・ズーは、ラサ・アプソと混同され、「アプソ」という1種類ひとくくりにされていました。
そこで、短吻で短肢のものを「シーズー」長吻で長肢のものを「ラサアプソ」と区別して、計画的に繁殖が行われるようになり、現在のシー・ズーの基礎ができあがったと言われています。
1935年、イギリスで犬種クラブが発足し、晴れてシー・ズーは独自の犬種として独立を果たしました。
気質と管理
活動的で人懐っこく、遊ぶことが大好きな明るい性格です。
家族を愛し、子供とも上手に接することができるシー・ズーは、愛玩犬としてもコンパニオンとしても適しています。
一方で自立心が高く頑固な部分もあるので、しつけは仔犬の頃からしっかりおこないましょう。
高音多湿の地域が苦手で屋外の飼育にはあまり向いていません。
毎日の運動が不可欠ですが、活発に動くので室内での運動や短い散歩でも必要な運動量はこなすことができます。
健康と食事
肥満になりやすいため、食事量の管理はしっかり行い、室内でいいので毎日運動が行えるように気をつけましょう。
被毛を長く伸ばしている場合は毎日か一日おきのブラッシングが必要です。
気を付けたい病気としては、涙やけ等の目に関するトラブル。良質なタンパク質やビタミンは、愛犬の健康を維持することにより、活き活きとした目や、美しい被毛や皮膚の形成を助けます。